北海道の札幌にほど近い、積丹半島にある美しい岬の一つが神威岬です。神威とはアイヌの言葉で神を意味する言葉で、北海道を走る特急列車の名前にもなっています。
峠の付け根にある駐車場からはチャレンカの道を歩いて20分~30分かかりますが、道中でも広い海が美しい風景として眺められます。
その昔、源義経に恋をしたアイヌの女性がこの岬まで後を追ってきたものの、すでに義経一行はこの岬を旅だった後でした。その女性は「和人の船、婦女を乗せてここを過ぐればすなわち覆沈せん」との恨み言葉を残し身を投げてしまいました。その女性は神威岩となり、その怨念から女性を載せた船がこの神威岬付近を航行中に次々に座礁転覆を繰り返したことから女人禁制になったとされています。
実際は松前藩によるニシン漁の外部の参入を規制したと考えられております。さらにアイヌには源義経は欧州を抜けだした後、北海道から日本海を渡りチンギスハンになったとの伝説もあります。伝説と伝説が重なりあう岬が神威岬なのです。